【見えるゴールがやる気を生む ― 勉強習慣づくりの新発見】

最近授業をしていて、改めて気づいたことがあります。
それは―小学生・勉強が苦手な子は“時間”で管理するより、“やること(タスク)”で区切った方が集中しやすいということです。

これまで私は「30分は計算ドリルをやろう」といった時間区切りを多く取り入れていました。もちろんそれでうまくいく子もいますが、なかには「まだ終わらないの?」「あとどれくらい続くの?」と気持ちが下がってしまう子もいました。

ところがある日、「今日はこのプリント10問を解き切ったら休憩」「ここまで終わればOK」と“タスクで区切る”やり方を試してみました。すると子どもたちの様子が一変。ゴールが明確なので「あと少しだから頑張ろう!」と自然に前向きに取り組み、達成感を得たときにはとても満足そうな表情を見せてくれました。

この経験から感じたのは、**子どもにとって大切なのは「見通しが立つこと」**だということです。
時間は目に見えないため分かりにくいのですが、タスクは具体的で終わりがはっきりしているため、安心して取り組むことができます。

そして、この方法は小学生だけに限らず、勉強がとても苦手な子にとっても効果的です。
苦手な子は机に向かうこと自体が大変な場合が多いので、「1時間勉強しよう!」と言われてもハードルが高すぎて動けなくなってしまいます。ですが「漢字を3つ覚えたら休憩」「計算を5問やり切ったら今日は終了」と小さなタスクを設定すると、取り組むハードルがぐっと下がり、「できた!」という達成感を味わうことができます。

当塾でも、最初はほんの少しのタスクから始めて、「やり切る→達成感→次もやろう」という流れを作ることで、苦手意識の強い子が少しずつ机に向かえるようになっていく姿を多く見てきました!

家庭学習でも同じ工夫ができます。
「1時間勉強しなさい」ではなく、「ドリルを1ページやり切ったら休憩」「このプリントのここまで終わったらOK」という形で“やること”を区切ると、勉強が得意でない子でも取り組みやすくなるはずです。

勉強は苦しいだけのものではなく、やり切った達成感を味わえるものであるべきです。
その小さな成功体験の積み重ねが自信になり、やがて学習習慣となり、大きな学力へとつながっていきます。

私自身、最近になってこの方法の効果を改めて実感しました。

これからも、一人ひとりの性格や状況に合わせて工夫しながら、子どもたちが「できた!」と笑顔になれる場を増やしていきたいと思います!

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