塾講師をしていると、時々、どうしても悔しくなることがあります。
それは、受験生になってから初めて出会う生徒たちです。
もちろん、受験生になってから塾に来ることが悪いわけではありません。
そこから必死に勉強して、成績を伸ばしていく生徒もいます。
私たちも、その時点でできることを精一杯やります。
ただ、指導をしている中で、
「この子、もっと早く出会えていたら、もっと上を目指せたんじゃないかな」
と思うことが正直あります。それが、塾講師としては本当に悔しいんです。
あと半年、あと1年あれば
例えば、英語が苦手な受験生がいたとします。
単語が十分に覚えられていない。
文法も曖昧。
長文になると、ほとんど読めない。
でも、本人は決して勉強ができないわけではない。
ただ、これまで勉強する習慣がなかっただけ。もし中学2年生の頃に出会えていたら。
もっと早く英単語を覚える習慣を作ってあげられたら。文法を一つずつ丁寧に積み上げてあげられたら。
そう考えることがあります。
受験まで時間があれば、できることはたくさんあります。
しかし、受験まで残り数ヶ月となると、どうしても時間との勝負になります。
本当なら苦手を一つずつ克服していきたい。
でも、受験本番が迫っている。
ここまでできるようになったら、もっと上の学校を目指せるのに、、、。
そう思っても、時間が足りない。この状況は、塾講師として本当に悔しいです。
受験生になってからでは、できることに限りがある
受験生になってから勉強を始めることにも、もちろん意味があります。
むしろ、そこからの頑張りで大きく成長する生徒もいます。
ただ、勉強というのは積み重ねです。
英語なら、単語、文法、読解。
数学なら、計算、基礎問題、応用問題。
一つ一つの土台があって、その上に次の学習があります。
だから、時間をかけられるほど、できることが増えていきます。
受験直前になってから、
「数学が苦手だから、全部やり直そう」と思っても、簡単にはいきません。
一方で、中学2年生の段階なら、
「この単元が苦手だから、今のうちにやり直そう」と時間をかけて向き合うことができます。
この差は、受験が近づくほど大きくなります。
成績が下がってからではなく
そして、よく「成績が下がったら塾を考えます」という話を聞きます。
その気持ちもよく分かります。
学校の勉強についていけているなら、まだ塾は必要ないと思うのも当然です。
でも、塾講師として思うのは、
成績が下がってからではなく、下がる前にできることもたくさんある
ということです。
勉強の習慣を作る。苦手なところを早めに見つける。
分からないところをそのままにしない。少しずつできることを増やしていく。
こうした積み重ねは、すぐに結果として表れるとは限りません。
でも、半年後、一年後になったときに、大きな差になります。
「もっと早く出会えていたら」は、後悔に近い
私が「もっと早く出会えていたら」と思うのは、その生徒に大きな可能性を感じているからです。
「この子はもっとできる」
「この子なら、もう一つ上を目指せる」
そう思うからこそ、時間が足りないことが悔しいです。
もしもっと早く出会えていたら、
もっと勉強を好きにできたかもしれない。もっと自信を持たせてあげられたかもしれない。
もっと高い目標を一緒に考えられたかもしれない。
そして、もしかしたら、今とは違う高校を目指せたかもしれない。そんなことを考えてしまいます。
だからこそ、早くから関わる意味がある
塾は、成績を上げる場所だと思われがちです。
もちろん、それも大切な役割です。
でも、それだけではありません。
生徒の苦手を見つけたり、勉強のやり方を一緒に考えたり、目標を決めたり、「自分もやればできる」と思えるようにしたり。
そういう時間を積み重ねていくことも、塾の大切な役割だと思っています。
だから私は、受験直前になって出会う生徒を見るたびに、
「もっと早く出会えていたら」
と思います。
それは、早く塾に入ってほしいという営業的な意味ではありません。
一人の生徒を見て、
この子の可能性を、もっと時間をかけて引き出してあげたかった
という、塾講師としての純粋な気持ちです。
受験は、一日で作るものではありません。
毎日の小さな積み重ねが、最後に大きな差になります。
だからこそ、受験生になってから慌てるのではなく、まだ時間に余裕があるときから、自分の勉強と向き合ってほしい。心の底からそう思います。






