「モデリング」で子育て。子どもは親の背中を見て育つ

「子どもは親の背中を見て育つ」、「子は親を映す鏡」といわれるように、子どもは親の行動や言動を見て育ちます。これには、「モデリング」と呼ばれる心理が働いています。モデリングの理解を深めて、子どもと適切に接する方法を身につけましょう。ここでは、子育てにおけるモデリングの重要性について詳しくご紹介します。

目次

モデリングとは

モデリング(Modeling)とは、見本(モデル)となる人物の行動や動作などを模倣することです。例えば、憧れの歌手や俳優のファッションや仕草などを真似る行為もモデリングの1つと言えます。これは、少しでも憧れの人に近づきたいという心理から、無意識にモデリングするものです。また、芸能人に限らず、身近にいる好意を寄せる人の仕草が無意識に身について、周りの人から「彼女(彼氏)に似てきたね」と言われたことがある人は少なくないでしょう。
モデリングは生まれたときから人間に備わっている心理のため、赤ちゃんや子どもにも見られます。

子どもは親の背中を見て育つ

「子どもは親の背中を見て育つ」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。赤ちゃんのモデリングの対象は、最も身近な存在の「親」です。赤ちゃん~小学生までは、親が絶対的な「善」の存在だと思っているため、基本的に親の言うことに耳を傾けるでしょう。また、親のことを「善」だと認識していなくても、親に逆らえば生きていけないことを本能的にわかっているため、親の言うことを聞くことがほとんどです。

しかし、中学生になると、これまでよりも広い世界を知ることで、自立心が生まれます。例えば、家庭と学校以外の第三の場所となる塾に通うようになることは自立心を育むことにつながります。なぜなら「講師」という新しいモデルと出会うことができるからです。人間的な魅力にあふれた講師と知り合うことで世界が広がり、自分の価値観も変わるでしょう。また、「世の中には自分が知らないすごい人がたくさんいる」と気づくことができ、他の人物への興味が湧いてきます。モデリングの対象が増えることで、子どもの性格や考え方に大きな変化が起こります。

成長のためにはUnlearning(アンラーニング) も必要

モデリングは子どもの成長に欠かせない心理ですが、残念ながら「良い点」だけではなく「悪い点」まで学んでしまいます。しかし、心配しすぎることはありません。子どもは「アンラーニング(Unlearning)」を行うことで自分の周りの環境を整えていきます。アンラーニングとは、現在の価値観や知識を意識的に棄て去ったうえで、新たな価値観や知識を習得することです。
例えば、塾で素晴らしい講師と出会うことで、新たな価値観が身につきます。自分と年齢が近い大学生の講師なら、より身近な存在に思えるでしょう。西明石の個別指導塾「アンドワン」には、有名進学校出身の講師が揃っています。また、人間的にも尊敬できる優秀な講師が多いため、モデリングにおける良い見本になるはずです。
良いモデルと出会えるチャンスがあることは、塾に通うメリットの1つです。本を読むことで価値観が変わったという方もいると思いますが、やはり現実世界の人をモデルにした方が良い価値観が身につきやすいでしょう。

好奇心を育む環境づくりを

正しい知識と価値観を持つ大人に育ってほしいと強く願うと、子どもの行動に制限をかけてしまいがちです。小学生までは、子どもの好奇心を育むために、ある程度自由に挑戦させた方がよいでしょう。好奇心がなければ勉強の先にある有名学校への進学、有名企業への就職などに興味を持てなくなる可能性があります。

好奇心を常に刺激するような環境を作りましょう。そのためには「勉強しなさい」と子どもに強く指示してはいけません。小学生のうちは、親の指示に従って勉強するかもしれませんが、中学2年生にもなれば反発して勉強しなくなります。高校生になっても同じように接していると、やがて親とは口もきかなくなるでしょう。また、親の生活がだらしない場合、小学生の子どもに勉強をするように伝えても勉強することはありません。これは、親が子どものモデリングの対象であるためです。

親が良い見本になる

わかりやすいモデリングの例は、スポーツ選手です。例えば、有名なスポーツ選手の子どもは、親と同じ競技の選手をしているケースがよくあります。スポーツ選手は、メダルの獲得や順位付けがあるため、そのすごさが子どもにも容易に伝わります。例えば、大観衆から声援を受けたり、テレビで取り上げられたりと、世間の大勢が称賛するため、子どもは自然に親を尊敬するようになります。

また、親が日々競技に向き合い、鍛錬を重ねている様子を見ることで、自分も同じような優れたスポーツ選手になりたいと思い、練習に励むようになることもあります。親が良い見本になれば、子どもは努力を惜しまなくなるでしょう。反対に、ギャンブルにハマったり、働かずに家で遊んでいたりする親は、子どもの悪いモデリングの対象になるのです。

まとめ

「子どもは親の背中を見て育つ」や「子は親を映す鏡」などの言葉があるように、親は子どものモデリングの対象です。自分の理想どおりに育てたいからといって、子どもに勉強することを強要したり、自分の価値観を押し付けたりしてはいけません。親自身の行動や言葉次第で、子どもの価値観が決まることを意識して、子どもと接することが何より大切です。
逆に、子どもに「こうあってほしい」と思うことがあるなら、モデリングを意識した行動を親自らが行うことで子どもにそれが伝わりやすくなります。素敵な親の姿を子どもに見せてあげてください。

目次
閉じる