兵庫県公立高校入試対策 内申点の計算方法と内申点アップの秘訣【中学生】

兵庫県公立高校入試では、学力検査当日の得点はもちろん、内申点も合否に影響します。この内申点を上げるためには、しっかり学習に取り組むことが大切。
内申点アップに向けて、どのような点に注意しながら学習を進めればよいのでしょうか。今回は、内申点の計算方法とともに、具体的な内申点アップのコツをご紹介します。

目次

中3の1学期・2学期の内申点は重要

皆さんは、内申点をどのようにして算出するのかを知っていますか。各都道府県によって算出の仕方は異なりますが、兵庫県の公立高校入試の場合、内申点は、中3の1学期、および2学期の成績を平均して算出します。
そのため、中3の1学期、2学期でしっかりと学習に取り組むことが重要なのです。もちろん、一気に成績を上げるのは決して簡単なことではないため、中3は内申点アップのために今まで以上にしっかり学習に取り組む必要があります。

ただし、「中3になってからがんばればよくて、中1・中2の時期は学習がおろそかになっていても大丈夫」というわけではありません。学習は積み上げですから、中1・中2の時期から力を入れて学習することはもちろん大切。中1・中2から成績上位を維持するだけでなく、弱点を1つでも減らすことにもつながるため、うまくいけば中3のスタート時期に弱点を解消しきれた状態で臨むことができるようになります。

内申点の計算方法

一般入試の判定

内申点の計算が具体的にどのように行われるのかを説明する前に、まずは、兵庫県公立高校入試の合否判定について説明しましょう。
入試の合否は内申点(調査書の点数)と学力検査(当日の試験)の合計で決定します。
内申点 + 学力検査 = 合否
(250点 + 250点 = 500点)
学力検査の換算点は250点満点と、内申点と同じ点数のため、学力検査はもちろん学校生活での成績をより重視していることがわかります。内申点が少しでも上がることで、兵庫県の公立高校入試はそれだけ有利となります。
ちなみに、学力検査は主要5教科(国語・社会・数学・理科・英語)を各100点を満点とし、100×0.5=250点満点で採点されます。

内申点の判定

それでは、兵庫県の公立高校入試の内申点250点の内訳を見ていきましょう。次のように内申点が計算されます。

主要5教科(国語・社会・数学・理科・英語)の合計値×4倍=100点満点
実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)の合計値×7.5倍=150点満点

主要5教科(100点満点)+実技4教科(150点満点)=250点満点
※各教科ともに、5段階評価をおこなう。

いかがでしょうか。主要5教科よりも実技4教科のほうが、内申点が高いということに驚かれたのではないでしょうか。主要5教科は学力検査が実施されることもあり、掛け率は4倍と低くなっていますが、実技4教科は掛け率が7.5倍と、実技4教科の内申点のほうが高く設定されています。
とくに実技4教科の7.5倍の掛け率は非常に大きいので、たとえ苦手意識があったとしても、積極的な学習姿勢でそれぞれの教科の授業に臨み、内申点アップを目指しましょう。

成績評価は観点別評価でおこなわれる

内申点の成績評価は、教科ごとに観点別評価でおこなわれます。観点別評価とは、「関心・意欲・態度」「技能」「知識・理解」「思考・判断・表現」などの観点をそれぞれABCの3段階で評価し、それらを教科ごとに5段階で評価する方法です。
内申点アップのためには、定期テストで良い成績をおさめることはもちろん、授業態度を評価してもらうこと、期限を守って提出物を提出することなどが大切です。では、観点別評価それぞれで高い評価を得るために、さらにどのような点に注意すればよいのかを順番に説明します。

関心・意欲・態度

関心・意欲・態度とは、各教科が対象とする学習内容に関心を持ち、意欲的に課題に取り組もうとする態度を評価するものです。具体的には、授業中の挙手や発言の回数だけでなく、発言内容やワークシートなどへの取り組み、発表において積極的な学習姿勢で臨めているか、そして提出物を確実に提出できているかなどで評価されることが考えられます。
関心・意欲・態度の評価を上げるためには、まず挙手や発言など、授業に積極的な姿勢で参加することが求められます。さらに提出物を期限内に仕上げて提出すること、授業で忘れ物をしないようにすることも大切です。

提出物はただ提出するだけでなく、「自分のためにやりきった」ことが伝わるように、演習・丸付け・解き直しまでやりきって提出するようにしましょう。ノートやワークなどの提出物課題は、学習内容が定着するように、教科の先生より課されているものです。もちろん、自分の力で演習した場合、自己採点の結果、マルが多いときもあれば、バツが多いときもあるでしょう。
安心してほしいのは、提出物は自己採点のマルの数の多さで評価されるわけではないため、マルばかりでなくてかまわないということです。バツが多くてもしっかりと直して自分の身に定着するような解き直しの工夫が必要です。このあたりの取り組みに、高評価のヒントが隠されています。空欄だらけのままや、赤でひたすら答えのみを写した提出物は「自分のためにやりきった」ものとは程遠いため、高評価を得ることは難しいと言えます。

技能

技能とは、各教科において習得すべき技能が身についているかどうかを評価するものです。これは答えを導くなど、一定の目的を達成するための行動の仕方であり、具体的には読み、書き、計算、実験や観察、運動、絵画、工作、楽器演奏などの技能によって評価されることが考えられます。
技能の評価を上げるためには、普段の授業での活動やワークシートなどの内容はもちろん、小テストや定期テスト、または実技で高得点をおさめることが求められます。授業での活動や小テストなどで読み・書き・計算などの技能を評価されることもあるため、普段から学習内容の復習をおこなうことが大切です。
読み・書き・計算などが確実にできることを、授業での発言やテストなどを通してアピールできるようにしましょう。

知識・理解

知識・理解は、各教科において習得すべき知識や重要な概念などを理解しているかどうかを評価するものです。具体的には、授業中の発言内容や、授業内の小テストや、定期テストなどで評価されることが考えられます。
知識・理解の評価を上げるためには、積極的な態度で授業に参加し、理解を増やすこと、定期テストや小テストで良い結果を残すことが求められます。課題やテストにかかわらず、記述などで考えさせる問題についても積極的に書き、授業で学習した知識や技能を活用することも大切です。また、提出物の内容についても、積極的に式を書いたり、考え方を書いたりするようにしましょう。

思考・判断・表現

思考・判断・表現とは、各教科の知識や技能を活用し、課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力を身につけているかどうかを評価するものです。もちろん教科によって何で判断するかは異なりますが、具体的には、発表や討論、ワークシートでの論述や実験レポート、ノートやワークなど提出物の内容などで評価されることが考えられます。
思考・判断・表現の評価を上げるためには、丸暗記だけでなく、能動的に思考し、判断・表現ができるかなどが求められます。定期テストや小テストはもちろん、授業中に積極的に思考し、積極的な発言によって表現することも大切です。

また、作文やワークシート・レポートなどの提出物に、学習した内容のほか、自らの考えや工夫なども積極的に書くようにしましょう。記述問題などは自らの考えをあらわしやすいため、この「思考・判断・表現」の評価を上げるチャンスですね。

まとめ

今回は内申点アップのコツを、観点別評価を踏まえご紹介しました。中学生の皆さんにとくに意識してほしいのが、
①苦手な教科でも、積極的な姿勢で学習意欲を見せること
②定期テストや小テストなどで結果を残すこと
③提出物をおろそかにせず、解き直しまでやりきって提出すること

以上の3点です。
観点別評価は学校の先生によって何をもとに評価するか異なるため、上記の3点を意識して実践することが、内申点アップにつながります。

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