部活や課外活動で忙しい中高生。直前に慌てないように、定期テストは十分に対策をしたうえで臨む必要があります。しかし、具体的にいつから、どのくらい勉強すべきかわからない、計画を立てて取り組んだことがないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、いつからどのようにテスト対策を進めるべきかを、期間ごとにわかりやすく具体的にご紹介します。
定期テストでは結果を残すことが重要
定期テストの結果は、授業態度や提出物などの普段の学習状況以上に、学期ごとの成績に大きな影響を与えます。学期ごとの成績を上げるためには、定期テストで結果を残すことが一番の近道。結果を残すというのは実にシンプルで、万全な対策を経て、高得点をとるということに他なりません。定期テストで高得点をとることで、学期ごとの成績が上がる可能性は高くなります。
定期テスト対策は何日も前から計画的に
定期テスト対策は、広範囲にわたる内容の復習が必要であるため、一朝一夕、つまり一夜漬けなどでできるものではありません。また一夜漬けで仮に定期テスト対策がうまくいったとしても、勉強したことのほとんどは短期記憶にとどまっているため、定期テスト終了後は勉強したことのほとんどを忘れてしまいがちです。付け焼刃で得た知識は時間の経過とともに忘れるのも早くなるものです。
これでは学習したことを実力として身に着けることは難しく、入試に向けた勉強においても、学習内容を思い出す作業に時間を費やすことになり、結局手間がかかってしまうということになります。そのため、勉強したことは短期記憶ではなく長期記憶となるよう、そして、すべてのテスト範囲をまんべんなく復習できるようにするためにも、何日も前から計画的に勉強を進めることが大切です。
定期テスト3週間前である21日前、2週間前である14日前、1週間前である7日前といった具合に、期間によってどのような準備をするか、具体的にイメージを持っておくと勉強しやすくなります。
定期テスト21日前までにすること
3週間前となる定期テスト21日前までには、テスト範囲に該当する箇所の授業で扱ったノートやプリントを手元に用意しておきましょう。授業を欠席したりして書けなかった部分のノートや、手に入らなかったプリントがある場合は、友人などからコピーさせてもらうなどして補いましょう。とにかく定期テスト開始21日前までには、テスト勉強を始める前の下準備を万全に行うことが重要です。準備ができた教科から少しずつ学習を進めていきましょう。
定期テスト14日前までにすること
2週間前である、定期テスト14日前までには、学習計画表を作成し、どの教科もバランスよく対策を進められるような計画を立てましょう。テスト範囲を確実に把握し、残り14日でどの教科の対策にどのくらいの時間を使えるかまで確認しておくと対策もしやすくなります。直前にあわてないためにも、このあたりから少しずつ解く問題を増やしていくことも大切です。ワーク類は積極的に解き進めましょう。
定期テスト10日前までにすること
定期テスト10日前までには、本格的に定期テスト対策に取り組むようにしましょう。まず、テスト範囲となっている教科書のページの内容を確認しましょう。同時に、問題演習の時間を確保すると、学習効果も高まります。
1週間をまだ切っていない定期テスト10日前のこのタイミングで、反復練習が必要な英単語や漢字などの暗記準備、理科社会のテスト範囲の内容を教科書やノートなどで確認しておくと、直前になってからあわてる心配を減らすことができます。
この定期テスト10日前の過ごし方は、定期テスト攻略のための大変重要なポイントとなります。この10日前までに、全教科のプリントやワーク類をどれだけ解き終えることができるかが勝負です。一通り解き切ることを目指し、間違えた問題は残り期間で復習できるよう、必ずチェックを入れるようにしましょう。
定期テスト開始までに、プリントやワーク類は2周以上実施できるのが理想です。そのイメージを持って定期テスト対策を進めましょう。
定期テスト7日前までにすること
1週間前である、定期テスト7日前までには、一通り解いたプリントやワーク類から、わからない問題をまとめておきましょう。7日前までには、プリントやワーク類の1周目でチェックを入れた問題をもう一度解きます。
理解できていればどんどん先に進めますが、わからない問題は塾や学校の先生に質問して解決しましょう。自分で時間をかけても解決できない問題は、質問することであっという間に解決する場合がほとんどです。
プリントやワーク類は順次2周目を進めるようにしましょう。さらにこの期間には、英語のテスト範囲の英文を書き取り、和訳をしておくとよいでしょう。テスト範囲の英文法だけでなく、英単語をまとめる練習にもなります。
定期テスト4日前までにすること
4日前にもなると、いよいよ定期テストは目前です。この時期には、ある程度必要な学習をやり切れているのが理想です。ここまで順調に進められている場合、わからない問題はある程度解決でき、わからない問題が若干残っているような状態と考えられます。
残りわずかとなった課題については、遠慮せずに質問し、解決を図りましょう。また、定期テスト開始7日目におこなった「英語のテスト範囲の英文を書き取り、和訳をする」学習をさらに発展させ、英語のテスト範囲の和訳から、英文を作る練習もしておきましょう。プリントやワーク類は2周目が完了しているとよいですね。
この定期テスト4日前までは、とくにスキマ時間の使い方が重要になります。スキマ時間は、英単語や理科や社会の語句などを「暗記」するための時間としてください。電車やバスなどで通学している人は、移動中の時間も有効活用してください。すぐに暗記するための時間をとれるよう、単語帳などをカバンに用意しておき、サッと取り出せるようにしておくのがおすすめです。
定期テスト前日までにすること
いよいよ定期テスト前日です。ここまで順調に定期テスト対策を進めてこられた人なら、前日は最終チェックのみで済むはずです。テスト前日は学習に抜け漏れがないかなど、なかなか落ち着かないと思いますが、夜更かしをせず、翌日のテストに備えてゆっくり休みましょう。
テスト当日のパフォーマンスを維持するために睡眠時間の確保は必要ですが、かといって普段の就寝時間よりも2時間、3時間も早く休もうとすると、かえって寝付けないこともあるため、普段どおりに近い時間で、気持ち早めに休むというくらいの方がよいでしょう。
中には、テスト前日に急場しのぎの徹夜での一夜漬け勉強で何とか乗り切れると考える人もいるかもしれませんが、これはできるだけ避けたいもの。1日目のテストは運よく乗り切れたとしても、2日目には眠気によってミスを引き起こしたり、解けるはずの問題が解けなかったりということもあります。冬場などは、免疫力が低下して風邪をひきやすくなることも。一夜漬けで覚えた知識は忘れるのも早いため、受験勉強の際にもう一度復習をする必要があります。
見るだけでなく、必ず書いて対策する
定期テストに限ったことではありませんが、頭に入れて理解するための勉強をする場合、ノートやプリント類、または参考書などを見るだけでなく、必ず「書く」という作業を入れて勉強しましょう。
視覚で覚えようとすると、同時に答えも見てしまうため、それを見てわかった気になりやすいものです。定期テストは「書いて」テストをするものですから、同じように書いて練習するのが一番の対策となります。
おわりに
定期テストを無事に乗り切るためには、計画的な学習が欠かせません。時期によって何をするかを計画立てて、教科ごとにバランスよく問題演習を繰り返しましょう。書くことの手間を惜しまずに定期テスト対策に励み、やることをすべてやりきったうえで定期テストをむかえましょう。
この習慣をつけることは、受験勉強を進める上でも必ず役に立つはずです。